スポーツ新聞
スポーツ新聞(スポーツしんぶん)とは、スポーツやゴシップ・芸能・レジャーなど、娯楽関連のニュースを中心として発行する新聞を言う。スポーツ紙(スポーツし)とも言う。
日本のスポーツ新聞
『日刊ゲンダイ』、『夕刊フジ』に代表されるタブロイド版の夕刊紙もほぼ同様の紙面構成を取るが、紙面サイズが一般紙と同一で、基本的には朝刊であることが異なる。
最近は政治面・経済面など比較的硬めの記事も掲載されるようになったが、内容としては英米におけるタブロイド紙と同等の大衆紙と評される。
日本のスポーツ新聞の先駆けは、1946年3月6日に創刊された『日刊スポーツ』である。
第二次世界大戦直後の物資不足の時に、スポーツ新聞の発行が優先的にGHQから認められた要因は、GHQが3S政策(Sex,Sports,Screen)という懐柔策を講じて、占領政策の円滑化を意図したものと言われている(これは被占領側たる日本の右翼・ネット右翼が僻んだ陰謀論とする見方が強い)。
構成・販売
主に野球(日本のプロ野球、アメリカ大リーグ(MLB)の試合のうち日本人が所属する球団のカード、春夏の高校野球大会)、サッカー(Jリーグなど)、プロゴルフといったスポーツの試合や、公営競技の内容や周辺記事を主体に構成されている場合が多い。特に夏期はほとんど野球が一面を独占する。野球以外では、サッカーや、中央競馬のJpnI競走の出走表や結果、国際的なスポーツ大会で日本人や日本チームが優勝・準優勝を果たした場合に、1面の大見出しに登場してくる。例外的には、かなり大きな社会の事件・出来事や、芸能界や政界のスキャンダル・慶弔、考えられない様なトピック(例:首都高速競走馬侵入騒動など)が発生した場合、これをトップへ持ってくる事もある。
マイナーなスポーツについては扱いが小さくなる傾向があるが、オリンピックのメダル候補が出た場合はいかに競技人口が少なくても大きく扱うことがある。また卓球の福原愛の様にTVで注目を大きく集めるスター選手が登場した場合にはその選手の活躍に応じて扱いが大きくなる事もある。その一方、基本的に男性向けという性質から、プロレスリング、プロボクシング、K-1、総合格闘技については「バトル面」と称して常時1〜2面が確保されている。ただし、プロの格闘技でも大相撲についてはバトル面では取り扱わず、本場所の開催時期には別途専用面が設けられる。冬場には周辺スキー場(関東発行であれば、群馬、甲信越、東北方面)の前日の積雪や天気の情報も載る。
スポーツ以外では釣りや芸能関係に関する情報も充実している。朝の番組とはじめとするテレビの情報番組の芸能ニュースはこれらを元に作られている。
社会面については2ページ程度に縮約された形で構成される。主に共同通信社から配信を受けた記事が多い。経済や政治関連の記事は、通常は社会面の中に統合されており、相当大きな出来事が発生した場合以外はスペースの小さい記事(いわゆるベタ記事)に留まる。
駅売店を中心に売られる「即売版」といわれるものには、上記の内容に加えてアダルト記事や性風俗関連の情報(これは、以前女性団体から「性の商品化の助長」などとして、夕刊紙とともに槍玉に上げられたこともある)が掲載されているが、宅配の「家庭版」には無いのが普通である。一般には、宅配用に掲載されるテレビ番組欄と番組解説記事を掲載している頁を、即売版ではアダルト面に差し替え、テレビ番組欄は小スペースで番組表のみを掲載する。なお、これらは以前は一般紙と同じく最終頁での掲載だったが、現在は殆どがダブル1面を取り入れているために中面に掲載している。
また、新聞休刊日(通常毎月第2日曜日。1月は元日=1月1日、5月は原則としてこどもの日=5月5日、10月は体育の日=10月第2月曜日。行わない月もある)の翌日も一部を除き、即売のみ「特別朝刊」(号数を加算しない号外扱い)を発売している。(テレビの朝のワイドショーではこれを使って「新聞が来ない朝はスポーツ新聞が面白い」と話題を採り上げる)
コンビニ販売のスポーツ新聞は家庭版が基本であるが、一部の店舗ではアダルト面が含まれる即売版が販売されており、どちらの版が置かれるかは、店側の希望や新聞の配送ルートによって決まってくる。この場合、繁華街の店舗などでは即売版が置かれる事が比較的多く、一方、地元の新聞専売所経由で配送されてくる場合には、ほとんどで家庭版が置かれる事になる。他方、夕刊紙については家庭版が無い為、コンビニ扱いのものでもアダルト記事が含まれている。また、店舗によっては特別朝刊を販売する所もあるが、この特別朝刊については家庭版が無い為、コンビニ販売分もアダルト面が入る。
一般紙とは異なり、原則として、芸能人やスポーツ選手などは敬称が略される。また、政治家でも醜聞の場合には敬称・肩書が略される事も珍しくない。
広告には、消費者金融(いわゆるサラ金、ほとんどは創業間もない「トイチ」(10日で1割)と呼ばれる業者)の宣伝広告やブルーカラー職種(主にタクシーの運転手、新聞店配達員・拡張団員、土木・建設、風俗店関係)、パチンコ店関連の求人広告が多いのが特徴。
また、読者層からか、2000年に規制緩和された債務整理や破産手続等を担当する法律事務所(弁護士)の広告も目に付くようになっている。
全国紙
- 日刊スポーツ(朝日新聞系。通称“ニッカン”):札幌、東京、名古屋、大阪、福岡、那覇。
- 沖縄県内では、資本関係により、沖縄タイムス社が発行している。それ以外の地域では、地域ごとの会社が発行。
- スポーツニッポン(毎日新聞系。通称“スポニチ”):東京、大阪、北九州、那覇。
- 沖縄県内では、資本関係により、琉球新報社が「新報スポニチ」の名称で発行している。「スポニチ」は、2004年に1社に統一。東京、大阪、北九州の3本社が紙面製作の中心となり、札幌・名古屋・那覇は実質「現地印刷」の形をとる。また、大阪で夕刊を発行している(主要駅、コンビニエンスストアなどの新聞スタンドを対象とした即売版専用)。
- スポーツ報知(読売新聞系、旧称報知新聞):札幌、東京、名古屋、大阪、福岡。
- 名古屋発行版は1979年に中部読売新聞社が「報知スポーツ」の題号で創刊、1996年に他地域と同じく「スポーツ報知」に統一した。福岡では読売新聞西部本社の子会社によって発行。
海外のスポーツ新聞
アメリカのスポーツ新聞
イギリスのスポーツ新聞
フランスのスポーツ新聞
イタリアのスポーツ新聞
スペインのスポーツ新聞
韓国のスポーツ新聞
- スポーツ朝鮮、日刊スポーツ、スポーツソウルなどが有名
中国のスポーツ新聞
【スポーツ】
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